関節リウマチのこと、先生と十分話せていますか?

ーコミュニケーションと治療の満足度ー


関節リウマチ(RA:Rheumatoid arthritis)患者さんに対し、RA治療における患者さんと医師のコミュニケーションと治療満足度に関する調査を行ったところ、受診する際に医師とのコミュニケーションが「十分取れている」と回答した患者さんは29%でした。

コミュニケーションが十分に取れていない理由として、患者さん側では「医師に聞くほどのことではないから」、「うまく説明できないから」、「何を伝えてよいか分からない」などの声がある一方、医師側では「忙しくて時間が取れないから」、「患者さんから聞かれないから」、「患者さんに話をしても理解してもらえないから」等の声が見られました。

医師とのコミュニケーションとRA治療に対する満足度についての結果をみると、コミュニケーションが十分取れている患者さんの48%が「とても満足している」と回答されている一方、コミュニケーションが十分取れていない患者さんでは、その割合は5%以下という結果でした。


関節リウマチ(RA:Rheumatoid arthritis)治療における患者さんと医師のコミュニケーションと治療満足度に関する意識調査

実施時期:2020年7月
実施方法:Webアンケート調査
対  象:20歳代から70歳代のRA患者さん(男性41名、女性59名)、RA治療を行う医師100名


先生ともっと話してみましょう。

竹内 勤 先生

本調査結果からも、「医師とコミュニケーションが十分に取れている」と感じている患者さんほど治療満足度が高い傾向がみられ、患者さんと医師とのコミュニケーションの重要性が示唆されました。

しかしながら、コミュニケーションが十分に取れていると感じている患者さんは少なく、ご自身の症状や困っていることなどを十分に伝えられていない、あるいはどのように伝えてよいのか分からない、と感じていらっしゃることが分かります。

関節リウマチの治療目標や治療内容は、患者さんと医師との話し合いによって決めていきます。より良い治療を行うためには、医師は限られた診察時間の中でも、患者さんとのコミュニケーションを通して、治療に必要な情報を得たいと考えています。

患者さん自身が関節リウマチの知識を身に付け、医師と治療目標を共有し、積極的に治療に参加することが大切です。ぜひ、主治医の先生ともっと話してみましょう。